6月7日に浦和のロイヤルパインホテルで「第16回埼玉私立中学校1月入試
研究会」が行われ、PTSも参加しました。その内容を簡単に紹介します。
栄光ゼミの山中氏による「25年度入試の総括と26年度入試予想」という
講演からは
首都圏の小6生の受験人数の割合は、08年の17%から13年の15%と下がり、
女子の受験者数(9.14%)の方が男子(9.08%)よりも多い。
一方2/1の受験者に関しては男子の方が多い。2/1受験者と3大模試の受験
者数は比例している。4月3大模試受験者数(年度は受験年度)は、12年
34981名→13年34210名→14年33219名と減少。4科受験は減少だが2科受験
者数は8.2%増。
合格率はSS40~44の学校では80%以上が合格する。一方SS75では3.5
%。男女比では男子の方が上位校受験を意識し、女子は3年前よりSS55~
59の学校で受験者数が27.6%減少している。
日程別に「いつまで受験したか」では
1月中7.5%、2/1に17.0%(24.5%)、2/2に17.0%(41.5%)、2/3
に26.3%(67.8%)、2/4に18.1%(85.9%)、2/5に9.3%(95.2%)
が受験[( )内は累計]。女子は2/1と2/2で入試を終える子が多い。
埼玉県内では県内の小6生は男女とも増加。1月入試のうちで1/10、1/11
の2日間の志願者数は増えている。欠席率は10.8%で、これ以降の日程で
は約半数が欠席(合格しているため)。
県内の生徒が日程別に「いつまで受験したか」では1月中に受験を終える子
が25%で、女子では1/14までに14.6%が入試を終える。
生徒のエリア別では
県内85%以上が8校、60~85%が9校、60%以下が15校だった。
2014年度は女子が少し多いが、今後埼玉県は生徒数減少が続く。1/10入試
が16校、1/11入試が11校になる見込みで、14年度は本庄市に私立中学が
開校予定。
大学通信の安田氏による「中高一貫校の大学進学結果分析」という講演
からは
18才人口は92年をピークに減少。大学志願者数は92年~12年で92.0万人
~66.1万人と減少(-28.2%)したが、この20年間で266大学が増え1.5
倍の大学数になったことで、入学者数が54.2万人~60.5万人と11.6%増
加。まさに大学全入時代となった。しかし18才人口は減ってきているため、
将来大学の「淘汰」が起こるかも知れない。12年度には定員割れの大学は
45.8%。
傾向としては「現役志向」が強く、「理高文低」の典型的な「不況期」の
学部志望となっている。その内訳は12年度を100とした場合、薬学126.5、
医療技術121.0、歯学116.5、看護116.2、医学115.7、理工110.5、
教育110.2、経営109.9、家政・栄養109.8、農学108.5。
就職率(卒業者数のうち就職希望者の割合)は看護94.9%、薬学93.6%、
医療技術89.4%と高い。
大学合格者数の推移では
2004年 2013年
東大 3088名 3109名(+ 0.7%)
早慶上理 45994名 50442名(+ 9.7%)
G-MARCH 54468名 78077名(+43.3%)
日東駒專 43012名 61832名(+43.8%)
大学に「入りやすい」時代になっている。
概ね私立の中高一貫校の実績は伸びており、特にG-MARGHでは入学者の
割合が2004年の20%から2013年には30%に増加。首都圏で国立は伸びて
いないが、これは「早慶」があるからと分析している。公立の一貫校は
現在東京都立大付属の桜修館以外は結果を出せていないが、今後県立千
葉の実績が楽しみとのこと。
この「1月入試研究会」には毎回参加しています。中学受験の情報源に
なるとともに、各校の校長先生ともお話ができ、さまざまな面でPTS
に役立っています。
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