毎年この時期、教職員懲戒処分についてまとめています。
今回は調査開始以来の過去5年半と合わせて報告します。
平成20年4月~平成25年9月の処分件数149件の内訳です。
*性別 男:129件 女:20件
*年代別
20才代:30件(20%)
30才代:30件(20%)
40才代:33件(22%)
50才代:50件(34%)
60才代: 6件( 4%)
*事件内容別
交通違反・事故:60件(40%)
横領・窃盗 : 8件( 5%)
暴力・体罰 :17件(11%)
性犯罪 :43件(29%)
その他 :21件(14%)
これまでは交通違反・事故が圧倒的に多かったのですが、近年は傾向が変わって
性犯罪や暴力・体罰が目立ってきました。平成23年にはついに女性による性犯罪
や暴力・体罰事件も発生しています。
平成25年10月~平成26年9月の処分件数18件の内訳です。
*性別 男:14件 女:4件
*年代別
20才代: 3件(17%)
30才代: 4件(22%)
40才代: 6件(33%)
50才代: 4件(22%)
60才代: 1件( 6%)
*事件内容別
交通違反・事故: 6件(32%)
横領・窃盗 : 8件(44%)
暴力・体罰 : 1件( 6%)
性犯罪 : 1件( 6%)
その他 : 2件(12%)
昨年度28件だったのでだいぶ減ったように見えます。年代別では30才~50才台
に多いことも最近続く特徴です。
昨今の情勢から厳しく対応したことで「暴力・体罰」及び「性犯罪」は減少して
います。埼玉県の調査で、県内全公立学校(市立高校及びさいたま市立
学校を除く)の教職員、児童・生徒、保護者を対象に「暴力・体罰」に関して
アンケートを行った結果、
平成25年度で
発生22件の内訳、小学校3件、中学校17件、高校1件、特別支援学校1件
その主な発生場面は、部活動中7件、授業中5件、休み時間4件、他6件
主な内容は、素手でたたく7件、胸ぐらをつかむ5件、蹴る4件、他6件
主な被害は、傷害なし10件、打撲6件、外傷5件、他1件
その処分は、戒告1件、訓告等20件
という内容が発表されています。処分などに関して疑問も浮かびますが、とりあえず
これでだいぶ減ったのかもしれません。
その代り「横領・窃盗」が増えています。ただし、今回この中には連座で、管理職の
50才台、60才台もそれぞれ処分されています。
「交通違反・事故」では、6件中「酒気帯び」が2件と未だに無くなってはいません。
問題意識がまだまだ薄いのかもしれません。
呆れた事例では、女性が着ていたTシャツを奪おうと暴力を振るったという事件
があり、これに関してはもはや教師としての適性が本当にあったのかどうかまで
疑いたくなります。
この教職員の懲戒処分を追跡しているのは、このようなことを無くしたいという
思いから警鐘を鳴らす意味で行っているものです。教育に関わる者として状況
の改善を願っています。