2015年の「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS)の結果が発表され、
日本は4教科の平均点が過去最高となっていました。
よく見るとアジアばっかりですね。シンガポールは前回紹介の国際学力テスト
でもトップでした。とにかく全て5位以内というのは良いことです。
しかし一方で、児童・生徒の学習意欲や関心は国際平均より低くなっており、
学習意欲に関する調査では「算数・数学は得意」と答えた割合は、小学4年
は62%(国際平均が70%)、中学2年では39%(同じく48%)で、国際平均を
下回っていました。「理科は得意」と答えたのは小学4年が84%(同じく75%)
だったが、中学2年は45%(同じく53%)でした。
理数系の人気が上がってきている、という印象は間違いなのでしょうか。
さらに別の質問で、中学2年が「数学を勉強すると日常生活に役立つ」と回答
したのは74%(国際平均84%)、同様に理科は62%(同じく85%)で国際平均
を下回っていました。
普段生徒を指導していると、色々なことに関心を持っていないとなかなか理解
が進まない教科である「理科」・「社会」を苦手にしている場合、非常に苦労
します。もう少し早く(幼稚園や小学低学年)から「興味を持たせる」という
ことを主眼に導いてあげるべきなのではないでしょうか。これは教育機関に
任せるだけではなく、家庭でも心掛けることができると思います。
個人的な感想ですが、この意欲や関心についての質問はどんな問い方を
していたのかも気になります。日本人は自分の意見をあまりはっきりと言わ
ない、つまり「奥ゆかしい」部分を持っています。それが影響しているだけの
ような気もしています。