PTSでは毎年県が発行する資料を基に、各高校の入学時から3年次の5月
段階までに何人が減少しているかという調査をまとめています。
これを高校ごとに生徒減少率でランク付けしたものが↓
H29年度公立高校の在校数減少率(10位まで)
減少率で最大約4割弱、減少数では最大約80名近くが減っています。
もちろん家庭の都合、健康上の理由などもあるでしょうが、実際のところ
多くは「学業でついていけない」ことが原因となっていると思われます。
実質丸2年間で1~2クラスの生徒がいなくなるという事実は普通ではあり
えないこと、というのが感想ではないでしょうか。
高校進学率はとても高いのに、結局は卒業できずに途中でやめていく者
が多いということは「実質の高校進学率」が数字上の幻であるということ
かもしれませんね。
原因になっているのは本来高校に進学できる学力を持たない者を入学
させてしまうシステムに問題があるのかもしれません。
「高校」とは「高等教育」を受けたい者が「希望」して進学する学校である
はずなのですが、どうも最近は「中学校の延長」として捉えている生徒
が多いようです。
中学であれば成績がどうであれ、3年間通えば卒業することは可能です。
ですが上記のような意識しか持たない者が高校に入学したなら、恐らく
これまでの認識を根底から変えないと「ついていく」ことができないでしょ
う。結果、このようなことが起きている訳ではないでしょうか。
ただ、これまでの話に矛盾するかもしれませんが、中学まであまり勉学
に熱心でなかった生徒が、「高校からの頑張り」でこれまでの失点を挽
回することができる機会を得られているケースもあるということを明記
しておかなければなりません。
わたしが受け持っている生徒にもそのように頑張って、学年でも良い
成績を修めている子がいるのですから。
高校進学を目指す受験生のみなさんにも、一度「なぜ高校に進学する
のか」ということを真剣に考えてみてほしいと思います。
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